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【本社会】名経営者がなぜ失敗するのか? 【ワースト・プラクティスから学ぶ】

【本社会】名経営者が、なぜ失敗するのか? シドニー・フィンケルシュタイン 日経BP社
名経営者が、なぜ失敗するのか?名経営者が、なぜ失敗するのか?
(2004/06/24)
シドニー・フィンケルシュタイン橋口 寛(監訳)

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僕の中でひとつ、悔しいことが。

それは、経営学の中で日本人は何の存在感も示せていないこと。

世界でもトップクラスのGDPを誇るにもかかわらず。

たとえば、
1980年代の日本企業の躍進についての研究にしても
日本のことなのにアメリカでの研究の方が見所があるなんて……。


「たはーっ!」って思うのは
いつもアメリカの経営学書。

日本人の経営学者が書いた本は
アメリカの研究を紹介しているものが未だにかなり多い。

世界でもここだけ、という研究は
経営学の世界では、行われていない気がする。日本で。

すごく残念。
あと、日本人の学者が書く本は
授業で使うために書いているような気がする本が多い。

実際、大学の授業は
教授の本を読んでおけば、いけるものだった。


アメリカの学部教育を知らないので
一概に書くことはできないのでしょうが

アメリカの経営学者が書いている本は
授業や研究を通してわかってきたことを本にして発表している気がします。

だからこそ、学生でなくても読み応えがありますし
ものすごく学びがあります。

翻って、授業進行のために作られたような本は
一人で読んでいるともの足りませんし、何より面白くない。


……愚痴ですね。

悔しかったりするんです。




ではでは、本書へ。

著者は、シドニー・フィンケルシュタイン。

ダートマス大学タックスクール・オブ・ビジネス教授です。

こんなお方。

Tuck School of Business at Dartmouth Sydney Finkelstein
http://www.tuck.dartmouth.edu/faculty/faculty-directory/sydney-finkelstein/


メガネのズレが、すごく気になる……。


ちなみにダートマス大学のビジネススクールは
かなりの名門です。

どれくらいかというと、アメリカで初のビジネススクール。

2007年には、ウォール・ストリート・ジャーナル紙で
「ナンバーワン・ビジネススクール」になるほどです。

参考サイト:【特別編】全米1のビジネススクール学長に聞く
今後のリーダーに求められる資質と知識とは



そして本書の帯にはこう書かれています。

日米欧韓60社の大企業の失敗のケーススタディを
6年間かけてフィールドワーク!


まあ、大学の格で判断するのは短絡的ですが、

アメリカでもトップクラスのビジネススクールの教授が
6年間もかけてフィールドワークを行った結果が本書になっているんです。

学びに満ちていないはずがない!


本書は469ページ。

正直、どこをクローズアップして書こうか迷います。


全体を通しての感想を書くなら、

長所は短所

ですね。


短所は長所、ということはよく言われることだと思うんです。

でもだからこそ、長所は短所にもなり得る。

それまで機能していた勝ちパターンのせいで、大失敗をしています。




タイトルにもあるとおり、

本書では「名経営者がなぜ失敗するのか?」ということについて書かれています。

なぜ失敗したのか?

能力がなかったから? 
いえいえ、本書で紹介されているのは名だたる大企業。

能力がない人は、トップになんてなることはできません。

登場人物は、飛び抜けて優秀なひとばかり。


紹介されている日本企業は、ソニー、ブリヂストン、雪印乳業などで
あることを考えれば、わかって頂けると思います。


でも、そんな優秀な人物が大勢いたにもかかわらず
失敗をしてしまった。

後から考えれば、
なぜこんなにもわかりきったことなのに
失敗したのかと首をかしげたくなることなのに。


そこに本書の価値があります。

名経営者、とあるので
自分には無関係だと思ってしまいがちですが

本書で紹介されている事例は、決して他人事ではありません。


能力的な問題ではない以上、
だれにでも、どんな企業でも、等しく同じ事態になる可能性はあります。




日米欧韓60社。

はっきり言って、なじみがない企業が多いので
読みにくいのも事実ですが

それに耐えて読み切ったとき、
失敗してしまった企業にある共通点がおぼろげながら見えてきます。

それをうまく言語化できればいいのですが……。なかなか。


ただ、はっきりと言えることがあります。

それは、

例外や失敗が格好の"学び"のチャンスである、というのは直感的に理解できることだが、そのわりには企業もビジネス・スクールも「ワースト・プラクティス」からほとんど学ぼうとしていない。

ということ。

成功例から学ぶのは、比較的簡単なんだと思います。

だれだって、成功した要因は語りたくなりますよね。

「私がうまくいったのは、誰も目をつけていない
分野にいち早く参入したからです」だとか。

相手は賞賛してくれるでしょうから、自尊心も満たされます。


しかし、失敗例は?

「失敗した原因は、誰も興味を持っていなかった
分野に資源を投入してしまったからです……」とは言いたくはないでしょう。

失敗例を嬉々として話す人なんていないと思います。

また失敗例を組織で共有しようとすると

失敗に学ぶ、というタテマエの裏で
失敗したひとをバカにする、なんてことにもなるかもしれませんし。


学ぶことができる失敗例は
その後成功した事例に限られていたりもします。

そもそも失敗して消えてしまった企業に
興味を持つことなんて、なかなかありませんよね。


だからこそ、本書の「ワースト・プラクティスから学ぶ」という
姿勢は貴重です。

ほじくられたくない失敗をあえて白日の下にさらし、徹底的に研究する。

ほじくられた方としてはたまったものではないでしょうが、
成功よりは失敗の方が圧倒的に多い以上、すごく参考になります。


本書では大企業が取り上げられていますが
どんな企業にも適用できると思います。

中小企業でも、地方公共団体でも
NPOでも、大学のサークルでも。

組織であれば、当てはまる部分は多いはずです。

極端な話、個人にも当てはめることはできます。


余談ながら、本書で「ゾンビ企業」という概念(?)が紹介されているのですが
その「ゾンビ企業」が、僕がはまっていた宗教団体と驚くほど共通点があることに
愕然としました。

組織というくくりで見れば、どんな団体であろうとも
当てはまるものなんですね。



いろいろと書いてきましたが
やはり一流の学者が6年間もかけて研究したもの。

そのボリュームに溺れそうになります。

内容的に、古くなることはない本だと思うので
これからも読んでいかないとですね。


ではでは、最後に。

心に突き刺さったものを。

雪印の経営陣は、自分たちが捕まるとは夢にも思っていなかった。何しろ雪印のブランド力は圧倒的で、消費者からの信頼も厚かったのだから。まさか雪印が悪いことをするはずがない……。同社は、そんな世間の信頼に乗じて悪に手を染めていた。責任感もなし、正式な社内調査もなし、そして同情もなし、という姿勢をCEOが記者会見で見せてしまった最悪の広報ミス。さらにいずれの教訓も生かされず、同様の失態を、わずか二年後に今度は食肉事業で繰り返した……彼らは教訓に学ばなかったのではない、学ぶことを拒んだのだ

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昨日よりきょう、少しでも成長していきたいと思っています。ここでは主に本の紹介をしています。

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