スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
Clip to Evernote

文章書き方のスタイル。正しいだけがすべてじゃない。

塩野七生さんの本を読んでいると、時々思うことがあります。


「あれ? この日本語ちょっとおかしくないか?」

はっきりとした間違い、などでは当然なく
違和感、というか、なんというか……。


とはいえ、相手は大御所の塩野七生さん。

何か引っかかりを感じながらも
意識をしないようにしていて読んでいました。

自分の感性の方がおかしいのだろう、と。


でも、
チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷 (塩野七生ルネサンス著作集)チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷 (塩野七生ルネサンス著作集)
(2001/07)
塩野 七生

商品詳細を見る

を読んで、納得。

塩野さんは、日本語としての正しさよりも大事にしていたものがあったんですね。
『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷 』。

「塩野七生ルネサンス著作集」版には
2001年に、執筆した当時のことを塩野さんが振り返る「メイキング」が
掲載されています。

ちなみに『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』は
1970年に出版された塩野さんの第二作。

1982年に文庫も出ていますが、
チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷 (新潮文庫)チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷 (新潮文庫)
(1982/09)
塩野 七生

商品詳細を見る

この「メイキング」を読むためだけでも、こちらを読みたいところですね。


さてさて、この「メイキング」では
塩野さんが担当編集者とのせめぎ合いについて触れている箇所があります。

その部分を読むと、
「日本語、おかしくないか?」という疑問は一気に氷解。

引用します。

彼女の返してきた原稿ときたら、無数の付箋がべ夕べタと張りつけてある。それを見ただけで、げんなりしましたね。それでも気を取り直して読み返し、彼女の指摘が正しいと思った箇所は、書き直したり書き加えたりしたのです。その部分は、全体の三分の一ぐらい。次の三分の一は、私が彼女に説明して、こうこうだから書き直せないと言う。彼女は納得する。問題は残りの三分の一です。私がいかに説明しても、彼女はまったく納得しない。それで、ついに私が言う。日本語になっていないといわれても、この箇所を直したら文章のリズムが狂ってしまう。文章はリズムに乗って読むものでもある、だから放っておいてよ、と。結局は彼女も、文章の責任はあくまでも筆者にあるのですから、などと捨てぜりふを吐いたにしても、渋々ながらOKしてくれる。




なるほど!

日本語としての正しさよりも、文章のリズムを優先したのか!



なんていうか、自分の中では

「日本語が正しいのは当たり前。その上で工夫を」

みたいな固定観念が存在していたのですが。。。


「正しさよりも優先したいものがある」という考え方。

なかったです。


いやまあ、塩野さんやその担当編集者さんが思う
 「日本語になっていない」
というものの基準は恐ろしく高いのだとは思いますが。


それでも、正しさよりも優先するべきものがある、というのは
新鮮でした。



日本語としての正しさ、なんていうものは
どんなひとでも簡単に批判できるポイントなので
 (僕もやってしまいましたし……)

そこを蔑ろにすると、簡単に批判されてしまうはずです。


しかし本質、小説の中身とは全く関係がないところで
批判されてしまうという危険を冒してでも

優先したいものがある。


そう考えると、文章のスタイルは
信念なり覚悟の表れ、とも
受け取ることが出来ます。



奥が深い…!

知れば知るほど奥が深い。

優れた書き手は一つひとつに意味を持たせていますね。


いや、書き手と言うより表現者、と言った方がいいのかもしれません。


つい最近、写真についていろいろと教えてもらえたのですが
写真も奥が深い。

基礎技術から何から。

撮る角度、高さ、被写体の位置、背景などなど。

一つも無駄な要素はないんだと。


プロってやっぱりすごい。

軽々に批判なんて出来ないですよ。


「あれ、おかしいな?」と思ったときは

「何だよ!」で済ませるのではなく

「何でだろう?」と一歩踏み込んで考える。

おそらくそこには、制作者の意図があるから。


あーくそー。
世の中は素晴らしいもので満ちあふれてやがるー!
関連記事
  • このエントリーのカテゴリ : 日記
Clip to Evernote

Comment



 編集・削除ができます。
 管理者にだけ表示を許可する
 
 

プロフィール

 

Author:ぼってぃー
キノキョウ-昨日より今日、今日よりも明日少しでも前進、向上!

税理士試験、受験生です。
昨日よりきょう、少しでも成長していきたいと思っています。ここでは主に本の紹介をしています。

詳細はこちらから:プロフィール

 

Twitter

 
 

スポンサードリンク

 
 

サブブログ

 
 

アーカイブ

 
 

FC2カウンター

 
 

あわせて読みたい

 
あわせて読みたいブログパーツ
 

メールフォーム

 

名前:
メール:
件名:
本文:

 

バロメーター

 
 

全記事表示リンク

 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。