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【宗教本】ヨーガの奥義

【宗教本】ヨーガの奥義 綿本 彰 講談社
ヨーガの奥義 (講談社の実用BOOK)ヨーガの奥義 (講談社の実用BOOK)
(2004/08/26)
綿本 彰

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はたしてヨーガは宗教なのか。


……ひとそれぞれ解釈があると思います。

「ハリウッドのセレブがやっているからー」
「ダイエットにいいっていうからー」
という理由で始めたひとにとってはエクササイズだと思いますが。


やっぱり出発点から考えると
仏教の一部だな、と。

思想を知ると
ますます仏教だな、と。


まずはっきりしたこと。

ヨーガの神髄は、瞑想だそうです。

いろいろな動きがあるのも、すべては瞑想するため。


その瞑想、インドの言葉で「ディアナ」といいます。

仏教はインド、中国、日本というルートで
日本に伝わってきましたが

仏教が中国に持ち込まれたとき、
当時の中国のひとは
「ディアナ」に「禅那」と当て字をしました。

その言葉が日本に入ってくるころには、「禅」となっていました。


……つまり!

入ってきた経路が違うだけでもとは同じものなんです。


ではなぜ、禅とヨーガは
全く違うもののようになっているのか。

このあたり興味がある方は、達磨大師や日本における禅宗発展の歴史と
いまの日本で見られるハタ・ヨーガやクンダリーニ・ヨーガが成立した経緯を知れば納得できるかと。


ちなみにスティーブ・ジョブズは
ヨーガではなく、日本の禅に傾倒してたりします。

過去記事:【本伝記】スティーブ・ジョブズ 偶像復活

ジョブズが生み出すシンプルでスマートな製品は
禅の影響を受けている……のかもしれません。



そしてさらに納得したこと。

ヨーガの聖典、『ヨーガスートラ』には
超能力について触れられている箇所があるそうです。

あ、この『ヨーガスートラ』が世に出たのは、紀元前二世紀だそうです。

で、どんな超能力かというと……
・空中浮遊ができる。
・透明人間になれる
・極小サイズの人間になれる
というもの。

「んな馬鹿な……」と思ってしまいます。

ただのオカルトじゃんか、と。


それに対する著者の考えが、非常に納得できるものでした。

まず、そうした超能力に対しては

瞑想へ至るまでのトランス状態で生じる幻覚や幻想、思い込みによるもの

としています。

納得。

幻覚なら何でもありだ。


でもなんでそんな、いかにもオカルトな記述をわざわざ入れるのか?

それに対しては、

超能力が得られるということで、モチベーションを高めることもできます。



続けて

いまなら、ヨーガでウエストが五センチ細くなる、といえば(実際に細くなりますが)、じゃあ、ヨーガをやろう、と多くの女性たちが集まってくる。ヨーガが浸透していくうえでの大変な力となります。



納得納得。

マーケティング戦略だったんだ。

ヨーガを広めるための。


……いや、わかりませんよ?

もしかしたら、超能力を得たひとがいるのかも知れませんよ?

透明人間になっちゃったひとがいるのかも知れませんよ?

でも確認のしようがありませんから……。


超能力は、ヨーガを広めるための広告宣伝だったということで。


まあ、いずれにせよ本質的な部分ではないので
気にしなくてもいいところではありますが。

気になっちゃうんですよねー。

そういう些細なところが気になってしまう僕にとって
この解釈を知ることができたのは良かったです。



最後に本書全体の感想。

ヨーガがなぜ欧米や日本で広がりつつあるのか。

本書を読めば、その一端がつかめます。


エキゾチックな東洋の精神世界に触れることができ(欧米のひとにとって)、
ハリウッドのセレブやモデルが行っているダイエット法を真似でき(日本の一部のひとにとって)、
いま流行のインナーマッスルを鍛えることができる(誰でも)。


精神性とエクササイズを兼ね備えているんだもんな-。

そりゃ、ブームで終わらず定着するわ。


――難点があるとすれば
師匠を見つけるのが難しそうなところですかね。


身体の動きを伴うだけに
誰に教わるかで、ずいぶんと結果が変わってきそう。

ハリウッドセレブに教えるひとって
いくらで雇われているんだろう。



しばらくヨーガの世界にも触れていこうと思います。



P.S.
今回の記事では「ヨーガ」で貫きましたが。

「ヨガ」と書きたくて仕方がありません。

……ダルシムの影響なんだろうなぁ。
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昨日よりきょう、少しでも成長していきたいと思っています。ここでは主に本の紹介をしています。

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